新型コロナの余波はU-23韓国代表にも…東京五輪を前に実戦感覚の欠如を憂う

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東京五輪を控えたU-23韓国代表率いるキム・ハクボム監督の心中は気が気でないだろう。

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本選まで5カ月を切っている中、中国の武漢を発生源とする新型コロナウイルス感染症の余波で、U-23韓国代表の主力メンバーが実戦感覚向上に苦しんでいるからだ。

本選直前の最終エントリーに召集されるべく、主力メンバーが実戦感覚を鍛えトップコンディションに引き上げるには、3月から5月までの間が最も重要とされる。

だが、新型コロナ拡散によって韓国内のスポーツが事実上停止した影響が、U-23韓国代表にも飛び火した。

まず、3月に国内で予定されていた2度の練習試合が中止となった。最終エントリーを確定する前に、実戦を通じて選手をチェックできる機会は3月と6月のA代表マッチ期間しかない。当初はU-23代表もA代表マッチ期間に合わせて練習試合を行い、最終エントリー招集以降は強化練習を通じて本選への準備を進める計画だった。

しかし、3月の練習試合が中止となったことで、キム監督としては切羽詰まった思いだろう。

キム・ハクボム監督

サッカー協会関係者は「現在、練習試合の計画が不明確となったことで、キム監督は最終エントリー発表を前に(可能な時期に)選手をもう一度招集し、トレーニングを行う方案についても苦心している」と話した。キム監督は新型コロナの事態が長期化しうる最悪のシナリオを想定し、メンバー選出に関する対策に追われることとなったのだ。

最終エントリーに選ばれるべく、例年よりも主力選手が今冬の移籍市場で“活躍できる”新天地へと移っただけに、惜しさは大きいだろう。

U-23韓国代表キャプテンのDFイ・サンミンと“2000年生まれの末っ子”DFキム・テヒョンは、ともにスターが揃う蔚山現代FCを離れ、Kリーグ2(2部)のソウルイーランドFCへとレンタルで加入した。

FWチョ・ギュソンはKリーグ2のFC安養からKリーグ1(1部)の全北現代モータースに加入し、新たな挑戦を始めるなど、U-23韓国代表の攻守の主軸が環境の変化を選んでいる。

彼らは皆、オリンピック代表最終エントリー選出という目標を最優先に掲げ、3月から自身の価値を証明することを誓っていた。しかし、新型コロナという突然のアクシデントによって、始動すらできない状態にいる。

新型コロナは欧州にも拡大を見せているが、スペインでプレーするイ・ガンイン(バレンシア)など一部の選手は、そもそも十分な出場機会を得られていない。また、“オーバーエイジ枠最有力候補”と呼ばれるクォン・チャンフン(フライブルク)は、筋肉の負傷によって離脱を強いられている。

計画通りに本選への準備を進めたとしても不足のある状況なだけに、キム監督は今後より一層頭を悩ますことになりそうだ。

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