「リュ・ヒョンジンのデビュー戦は、華麗である必要がない」
何の話かと思うかもしれないが、賞賛だ。実力をすでに検証されたエースが、あえてオープン戦の初登板から派手なパフォーマンスを繰り広げる理由がないことを意味している。
シーズンが始まってからエースの役割を果たせば、十分に輝くという意味も含まれていている。
トロント・ブルージェイズに移籍した“コリアンモンスター”リュ・ヒョンジンのオープン戦初登板は、2イニングを投げ、被安打3、失点1と期待に及ばなかったが、地元の評価は賞賛一色だ。
リュ・ヒョンジンは2月28日(日本時間)、米フロリダ州でミネソタ・ツインズを相手にオープン戦初登板を行った。
1回、無死1、3塁と、1死2、3塁の危機を無失点で切り抜け、「さすが」という評価を受けたリュ・ヒョンジンは、2回にソロ本塁打を許した。
彼は「おもしろく投げられた」という短い言葉で、シーズン前の準備がうまくいっていることを示唆した。同時にオープン戦はただのテストであり、結果に特別な意味を付与しないという認識を明らかにした。
ブルージェイズの仲間たちも同じ立場だ。
ピート・ウォーカー投手コーチは試合後、カナダメディアとのインタビューで、「リュ・ヒョンジンは打者のバットスピードとスイングの感覚に慣れることに集中している。今はリズム感を探している過程であり、そのプロセスが重要だ」と述べた。
「ボールをただ投げるのではなく、ボールを操縦しようとしている」と絶賛したウォーカー投手コーチの言葉には、エースに対する信頼が十二分に含まれている。
呼吸を合わせた捕手リース・マクガイアも、「1回に連続安打を許した後、リュ・ヒョンジンが本当の試合を始めるようだった。この時から、自分のペースでボールを投げ始めた」と述べた。
アメリカンリーグの打者に慣れていないうえに、キャッチャーとの呼吸を重視してリードに従っていたが、危機的状況になって本人が配球したという意味に解釈できる。
メジャーリーグの公式ホームページ『MLB.com』は、「リュ・ヒョンジンがネイト・ピアーソンのようには、ファンを驚かせないこともある。時速100マイルを投げる投手ではないが、多くの試合を通じて自分の能力を見せつけるだろう」と信頼を送った。
『トロント・サン』は、「表面上の成績は良くないが、ストライクゾーンのコーナーの攻略を上手く行った」と評価した。
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