最近、“嫌韓発言”で物議を醸しているDHCが、韓国で四面楚歌となった。
専門家たちはDHCコリアについて「経営悪化により、企業として存続能力があるかが疑われる」とまで話している。
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DHCコリアのキム・ムジョン社長は、“嫌韓発言”で物議となったDHC本社の吉田義明会長と関連して、来る10月18日に国会政務委員会の国政監査で証人として召喚される予定だ。
DHCの広告モデルだった女優チョン・ユミは、“日本不買運動”を意識して、契約終了まで6カ月を残しながら、数千万ウォン(数百万円)の広告契約金を返してDHCとの契約を打ち切った。
またヘルス&ビューティー(H&B)の売り場からは、DHC商品が次々と外されている。
こんな危機的状況に陥ったものの、DHC側はまだ韓国の状況を“対岸の火事”と見ているようだ。その自信はどこから来るのだろうか。
記者は、DHCコリアの商品を未だに購入している“シャイ・ジャパン”(日本製品をオンラインで購入する消費者)にあると見ている。不買運動が拡大するなかでも、韓国の忠誠心の高い顧客層は、今もDHC商品を求めているからだ。
もちろん韓国の主要なH&BストアでDHC商品の販売を中止したり、発注中止としたりしたので、オフラインで商品を購入する消費者の姿はもう見られない。
しかし、オンラインでは事情が異なる。
“シャイ・ジャパン”たちの安定した需要で、不買運動がまるで存在しないように、DHC商品は主要オンラインショップで人気商品に上がったりもした。
価格比較サイト「ダナワ」のファッション・雑貨・化粧品コーナーで、DHCディープクレンジングオイルは、人気商品第5位だ。
不買運動開始後に書かれたレビュー(9月~最近)を見てみると、「今までどれだけ買ったかわからない。それほど良い」「すっきりしていて安い」「10年以上、これだけ使っていると簡単に替えるのは難しい」などと書き込まれている。
ネットの検索窓に「DHC後記(日本でいうレビュー)」と入力すると、実際に商品を使ってみての感想が次々と見つかる。顔を公開していないブロガーは、9月に「保湿力にも優れたDHCリップクリームだけ使う」と宣伝していた。
そもそもDHCは2002年に韓国に進出し、化粧品や健康機能食品を販売して大きな収益を上げた企業だ。しかしDHCの吉田会長とDHCテレビの出演者たちは、韓国の消費者を意識することなく、“嫌韓発言”をためらわなかった。
吉田会長は3年前、DHC公式サイトに「疑似日本人は必要ないから母国に帰れ」とし、「日本人だけがヨーロッパ人に近い民族」という文を載せた。
またDHCテレビに出演した一部の出演者は、「韓国はもともとすぐ熱くなってすぐに冷める国」「朝鮮人は漢文を使っていたのに日本人がハングルに統一させて、今のハングルが完成した」「韓国が1951年から竹島を無断占有した」などの妄言を吐いた。
DHCの商品力が優れていることに異論はない。
「不買運動は自発的に行われなければならない」という“シャイ・ジャパン”の主張も理解できる。「ボイコットジャパン」というフレーズを見て、「行き過ぎ」だと考えることもある。
それでもDHCは、他の日本企業と違って嫌韓発言を許容した企業だ。“シャイ・ジャパン”に問うてみたい。はたしてDHCの商品を買うことは望ましいことなのだろうか。
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