日本から製造部品を輸入している韓国中小企業の半分は、日本の輸出規制になんら対応策を立てられていないことがわかった。
在庫を確保している企業でさえも、10社のうち6社は、日本による韓国の「ホワイト国」(輸出優遇国)除外措置が本格的に施行されれば、1年以上持ちこたえることが難しいという。
韓国の中小企業中央会は8月13日、日本製品を輸入する韓国中小企業300社を対象に実施した「日本政府のホワイトリスト除外影響に対する中小輸入業者の意見調査」の結果を発表した。
それによると、日本によるホワイト国除外の対応策を52%の韓国中小企業が準備していないことが明らかになった。
調査対象は、日本からの輸入額が年間100万ドル(約1億600万円)以上の半導体・化学・繊維・工作機械・自動車の部品製造業関連の中小企業。これらのなかで日本の輸出規制のために、特別な準備をしている企業は48%だった。
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しかし、すべての対応策を準備したという企業は、1%に過ぎなかった。企業100社のうち1社だけが徹底的な準備ができているということだ。
企業が出した具体的な対応策は、「在庫確保」が46.5%で最も多かった。以下、「日本との取引縮小や代替市場の発掘」(31.3%)、「技術開発など競争力の強化」(15.3%)、「国産化の進行(6.9%)」が続いた。
日本による韓国のホワイト国除外が本格的に実施されれば、被害を受ける企業は67.3%と集計された。影響を受ける時点は、「3カ月以内」が36.3%で最も多く、「4カ月~1年以内」が26.7%、「1年後」が4.3%となった。
調査対象企業のうち、昨年の総輸入額に対する日本からの輸入額の割合が60%以上の企業は、60.6%に上った。総輸入額の80~100%が日本からの輸入額という企業が24.3%もあり、日本からの輸入額が60~80%の企業も36.3%に達した。
収入が詰まれば、すぐに多くの企業の足下がふらつく可能性があり、懸念される状況だ。
日々拡大している“不買運動”も、韓国の輸入企業にとっては致命的だ。企業の24.7%は、営業活動に最も否定的な影響を与える事例として「日本製品の不買運動」を挙げた。「為替レート」(13%)、「輸入代替品なし」(11.7%)、「売上高の減少」(10%)、「納期遅延(6.5%)」も悩みの種だ。
今回の調査に応じた企業の44.7%は、外交的解決と国際協調の強化を望んだ。最近、韓国政府が対策として提示した素材・部品・設備産業の競争力強化政策に同調している企業は、わずか21%だけだった。
中小企業中央会の関係者は、「8月中に政府が重点的に育成する100品目を含めて素材、部品、設備生産の中小企業を対象に、大企業との共同技術開発の需要を把握する」とし、「中小企業と大企業のマッチングを積極的に推進する」と述べた。
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