“日本旅行ボイコット”で減便と運休続く…「韓国航空会社に悪影響」の指摘も

2019年08月09日 社会 #日本不買運動
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日韓の葛藤が深刻化するなかで、韓国の航空会社が日本路線の縮小や中断を推進する対応策に奔走している。

日本旅行の需要が急減している傾向は、韓国で展開されている“日本旅行ボイコット”の動きで、2年前の“THAAD(サード)事態”のときよりもはるかに規模が大きく、急速に進行するという予測が出ている。

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最近、日本路線を調整した航空会社は、大韓航空、アシアナ航空、ティーウェイ航空、イースター航空、エアプサンなどだ。

大韓航空は9月から釜山~札幌路線を中断し、他の日本路線でも航空機を小型機に切り替えることを決めた。アシアナ航空も9月から釜山~沖縄路線を運休する一方、仁川~福岡、大阪、沖縄行きの航空機を中小型機に替え、座席の供給を減らす方針だ。

日本路線の売り上げ比率が全体の30%に達する格安航空会社(LCC)も、需要の減少により、日本路線の縮小を進めている。特に路線縮小や中断の動きは、地方小都市を中心に積極的に行われている。

イースター航空は、仁川、清州、釜山発の日本路線を対象に、減便と運休を決めた。最近は、仁川と茨城を行き来する航空機の運航を停止した。

ティーウェイ航空は大邱、務安、釜山発の大分、北九州、熊本などの一部路線を調整し、エアプサンも大邱発の成田、大阪、北九州路線の供給を減らすことにした。チェジュ航空は日本行きの19便を9便に一時的に減らす予定だ。減便された路線は仁川、務安、茂山-東京、名古屋、札幌、福岡、沖縄などである。

ジンエアーは今月中に、日本路線の減便や中断の計画を発表する予定。来年に向けて準備中だった襄陽-成田、大阪、名古屋のフライ江原就航を1年延期する計画であることもわかった。

航空会社が日本路線の調整に急ぐ理由は、日本路線の搭乗率と予約率が急激に低下しているからだ。

航空業界によると、今年8月と9月の予約率は、昨年に比べて少なくとも10%減、最大で30%減にまで落ち込むという。路線全体の60%以上が日本路線であるエアソウルの場合、予約率は8月45%、9月25%となっており、それぞれ昨年より30%減、20%減と急落した。またチェジュ航空の7月の搭乗率は、昨年80%台後半から今年は80%台前半に減少。イースター航空とエアプサンも8~9月の搭乗率が、昨年より平均10%減少した。

日本路線を利用する旅客数は、予約率よりも減少傾向は遅いようだが、昨年と比較すると大幅に減少した。

国土部や航空情報ポータルなどによると、LCCの7~8月における日本路線の搭乗率は、昨年より平均3.1%下落した。今年上半期の航空利用客は、昨年よりも6%増加した6156万人だったが、航空会社の搭乗率は下がったわけだ。

特に今年1~6月、日本路線の航空旅客は昨年より3.94%増加にとどまったにもかかわらず、運航便数の増加率は7.68%に達している。これはLCCが日本路線の供給席を無理に増やしたためだ。

これまで日本路線は飛行距離が比較的短く、就航が自由な“親孝行路線”と呼ばれた。航空会社は成長のために、競って日本路線を増やしたが、増加した供給席に需要がついていかず、最終的には路線の再調整をすることとなった。

さらに日本路線は、中国路線とは異なり、外国人を韓国に連れてくるインバウンドの比重よりも、韓国人が海外に旅行するアウトバウンドの比重が90~95%に達するため、打撃が大きい。

過去のTHAAD事態では、中国から韓国に入るインバウンド需要が減少するものだったため、韓国の航空会社よりも中国の航空会社が受けた被害のほうが大きかった。

ユ・スンウSK証券研究員は、「今回の日本不買運動は、基本的に航空会社の株価に良くない影響を与えると見られる」とし、「特に今回はTHAAD事態よりも韓国の航空会社に否定的な影響を与えると予想される。なぜなら日本不買運動は、韓国でのアウトバウンド需要が大幅に減少する出来事だからだ」と分析した。

日本行きの航空便に乗らない“ボイコット”に加え、日本路線を利用する旅行者に対する非難まで広がっているのが現状といえる。

最近、大韓航空スタッフ550人が会社の福利厚生を活用して、空席となった日本行きチケット数百枚を購入したというニュースが伝えられ、大韓航空の旅客機に乗るべきではないという“不買運動”まで起きている。

これに対して、ある航空会社の関係者は「今は航空会社の従業員価格で行くよりも、お買い得だ」とし、「そんな好材料を利用するのは小憎らしい行動だが、大韓航空の日本行きのフライト数、座席数に対比すれば、飛行機1台当たり1人にも達しない数値なので、大きな問題と見ることはできない」と伝えた。

また別の航空業界関係者は、「予約率は前年比大幅に減ったが、搭乗率は大きく下がったと見ていない」とし、「航空券の価格に応じて需要がリアルタイムに変わるので、それを収益の指標と見るのは難しい。ただし旅客の需要が急減したことで、航空券の価格が半分以下になっているにもかかわらず、完売していない現状は深刻だと思う」と語った。

また別の航空業界関係者は、「昨年からの業況悪化で継続的な下落傾向を見せたが、日本のイシューによってさらに悪化している。9月以降は旅客の需要が今よりも減少すると予想される」と話した。

そして「大阪、東京、福岡などの主要都市は、ビジネス、学業などの理由である程度の需要が見込めるが、沖縄、札幌、千歳などの地方都市はほとんどが観光需要なので、最も大きな打撃を受けるように見える。航空会社の路線の調整は、これらの観光ルートを中心に中断・縮小されていくものと予想される」と述べた。

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