同一人の指定資料には、相続税の納付計画も明らかにしなければならないからだ。
故チョ・ヤンホ元会長の相続税の申告期限は、10月31日。5月9日基準で、チョ元会長の韓進KAL保有株式の価値は約3879億ウォン(約388億円)に上る。相続税率50%を踏まえると、相続税だけで2000億ウォン(約200億円)に達する。これは韓進家の3兄妹が保有する株式の価値を考えると、少なくない負担となる金額だ。
公正取引委員会は韓進グループの資料の提出が遅れる場合、職権で同一人を指定する案も検討中だ。公正取引委員会の関係者は、「韓進に対して指定日までに資料を提出し、同一人指定に支障がきたさないように督励する」とし、「提出が遅れる場合は、職権で同一人指定をどうするかを検討し、その結果を反映する」と明らかにした。
公正取引委員会は昨年、職権を使って、サムスングループの同一人をイ・ゴンヒ会長からイ・ジェヨン副会長に、ロッテグループの同一人をシン・ギョクホ名誉会長からシン・ドンビン会長に、それぞれ変更している。
一方、公正取引法に基づく指定資料提出要求に対して、正当な理由なく資料提出を拒否したり、虚偽の資料を提出したりすると、2年以下の懲役または1億5000万ウォン(約1500万円)以下の罰金を科される。