スウェーデンに本社を置く家具メーカーIKEAの韓国労働組合が、海外店舗と同等となるよう時給引き上げを要求し、ストライキに突入した。
全国民主労働組合総連盟IKEA支会は1月26日、部分的なストライキ突入を宣言した。
2020年2月に結成された同労組は、4月から使用者側と約180の要求項目をめぐって団体協約を進め、およそ半分に対して協議を終えていた。しかし、残りの項目で隔たりを埋められず、最終的にストライキを宣言することとなった。
一部の職員たちは座り込みをする計画とのことだ。労組は待遇改善と食費の引き上げを強く主張している。
IKEA KOREAの現在の時給は9200ウォン(約920円)となっており、海外店舗の平均時給である1万7000ウォン(約1700円)まで引き上げるべきだというのが労組側の要求だ。
IKEA KOREA労組は同日午前、IKEA光明(クァンミョン)店前で記者会見を開き「IKEAの経営陣は一部(労働条件)改善の意志を明らかにしているが、協議のみしようと主張し、正確な立場は示していない。責任のない時間稼ぎ交渉を行ってきた」と主張した。
同労組は「一日最小6時間以上の保障で出勤日数の調整」「普遍的休憩時間の保障」「現場労働者に対する無償給食の提供」「病気休暇制度の拡大」「組合員総会、代議員大会、運営委員会の安定的参加保障などの平均水準の労組活動保障」などを要求。このためイケア労組は2020年12月24~27日にもストライキを実施している。
同労組は最終決定権者であるフレドリック・ヨハンソン代表取締役が、直接乗り出して交渉を行うべきだという立場を示しており、核心要求案が受け入れられるまで、光明店を皮切りに高陽(コヤン)店、器興(キフン)店などへの座り込みを拡大する方針だ。
IKEA KOREAは、公正で差別のない環境で働けるよう団体協約を円満に締結しようとする強い意志を持っており、労使間の意見の差を縮めるために多様な努力を傾けているという立場を示している。
IKEA KOREAの関係者は「最終進行の有無と、具体的な事項を論議するための追加交渉日程の調整過程で、労組の一方的な座り込み闘争宣言は誠に遺憾だ」と明らかにした。
続いて「誠意のない態度で交渉に臨むという労組の主張は事実と異なり、(1月)28日にも核心案件の調整のための交渉が予定されている。一日も早く最終合意に至り、団体協約を締結できるよう誠実な姿勢で臨む」とし、「今後も労働組合と誠実な対話を通じて、健全な労使関係を構築し、全職員が働きやすい企業になるよう努力する」と述べている。
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