韓国の人気作家イム・キョンソンの『村上春樹のせいで』が日本で出版!!

2020年10月25日 社会 #サブカル日韓
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韓国の人気作家であるイム・キョンソンの著書『村上春樹のせいで どこまでも自分のスタイルで生きていくこと』(季節社/翻訳 渡辺奈緒子)が、10月22日に日本で翻訳出版された。

イム・キョンソンは韓国の20代~30代の女性たちの「ロールモデル」とされる人気作家。12年の会社員生活を経て、2001年に韓国でコラムニストとしてデビュー。2005年からは専業作家としてエッセイ、小説を書き続けている。

代表作に、エッセイ『私という女』、『態度に関して』、『自由でいること』、小説『側に残っている人』、『覚えていて』などがあり、「自由な人」として生きることをモットーとして掲げ、さまざまなトークショー、ラジオなどでもメッセージを発信している。

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『村上春樹のせいで どこまでも自分のスタイルで生きていくこと』は、そんな彼女が最愛する作家・村上春樹について心を込めて綴ったエッセイだ。

2020年10月22日に発売された『村上春樹のせいで』(季節社)

「この本はこれまでに私が書いてきたどんな本とも文体と調子が違う。この本に込められているものは、本当に大切で意味のあるものを丁寧に扱おうとする謙虚な心に似ているはずだ。そういう意味で、この本を手にとってくれるみなさんは、私のいちばん深い心のなかを垣間見て、理解してくださることと信じている。」(本文より引用)

高校時代に日本で『ノルウェイの森』に出会って以来、村上春樹のことばや生き方に多大な影響を受け、ときには慰められ、ときには励まされながら、ひたむきに誠実に文章を書き続ける力をもらい続けてきたというイム・キョンソン。

1970年代から2015年までの村上春樹の小説、エッセイ、インタビュー、スピーチなどから、彼の生き方がよく現れていることばやエピソードを丁寧に選び抜き、小説からだけでは知ることができない部分――村上春樹の個人的な生活哲学や自分のペースを守ってたゆまず書き続けていく作家としての生き方――を浮き彫りにしている。

「韓国で『村上春樹さんが最愛の作家だ』と言うにはちょっとした勇気がいる。」

それは歴史と政治における日韓関係の難しさの為だという。しかし、彼女にとって村上春樹は、どこまでも個人として生きることの大切さを教えてくれる運命的なロールモデルだった。

「彼の存在が私にまた立ち上がって歩みだす力を与え、『より良い自分になろう』という人間本来の善意を持たせてくれる」、そんな存在なのだという。

国境と世代を越えた共感を生む大切なメッセージが、このエッセイには込められている。村上春樹の小説をまだ読んだことがない読者さえも、魅了してしまうことだろう。

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