ソウル市長だった故パク・ウォンスをセクハラで告訴した元秘書Aさんが、記者会見で4年余りにわたる性的虐待の被害を明らかにする一方、オン・オフラインで行われている2次加害に対する追加の告訴状を提出した。
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元秘書Aさん側の法律代理人キム・ジェリョン弁護士は7月13日午後、ソウル恩平(ウンピョン)区にあるNGO「韓国女性の電話」事務所で開かれた記者会見で、被害者Aさんと相談したきっかけや告訴過程などを伝えた。
キム弁護士は「今年5月12日、被害者と1次相談し、5月26日の2次相談を通じて具体的な被害内容について詳細に聞いた。翌日の5月27日からは、具体的に法律的な検討を始めていった」と述べた。
元秘書Aさんが故パク・ウォンスン前市長を告訴しながら提出した証拠について、キム弁護士は「被害者が使用していた携帯電話を(デジタル・)フォレンジックして出てきた資料を捜査機関に提出した。被害者が秘書を辞めた後である今年2月6日の深夜、被告訴人が秘密対話に招待した証拠も提出した」と説明した。
続いて「(パク・ウォンスン前市長が)SNSで送ったメッセージや写真は、被害者が友人や知り合いの記者に見せたこともある。同僚の公務員も送信された写真を見たことがあった。このような性的な嫌がらせに対して被害者は、部署を変えてほしいと要請したりもした」と付け加えた。
キム弁護士は告訴内容について、「性暴力特例法上の通信媒体利用淫乱・業務上の威力によるセクハラ、刑法上の強制わいせつ罪名を適示し、7月8日16時30分頃、ソウル地方警察庁に告訴状を渡し、翌日2時30分に告訴人に対する1次陳述捜査が終わった」と説明した。
Aさんが秘書になった経緯について、キム弁護士は「被害者は公務員として任用され、ソウル市庁ではなく他の機関で働いていたところ、ソウル市庁の連絡を受けて面接を受け、4年余りの間、秘書として働いていた。被害者は市長秘書職に志願したことはない」と述べた。
続いて「インターネット上では被害者が辞職したと出ているが、被害者はこの事件の被害発生当時だけでなく、2020年7月現在、大韓民国の公務員として在職している」とし、「犯行は被害者が秘書職を務めていた4年間、そして他の部署に発令が出た後も継続された。犯行発生場所は、市長の執務室と執務室内の寝室などであった」と述べた。
キム弁護士は「詳細な方法は申し上げにくいが、“2人の写真を撮ろう”と被害者に身体を密着させたり、膝のあざを見て膝の上に自分の唇を近づけたりした。執務室内の部屋や寝室に被害者を呼んで“抱きしめてくれ”などと身体的な接触をし、テレグラム(SNS)の秘密のチャットルームに招待して継続的に淫らなメッセージや下着だけをつけた写真を転送し、被害者に性的な嫌がらせをした」と主張した。
続いて「インターネットでこの事件の告訴状なるものが出回っているが、それは私たちが捜査機関に提出した文書ではない」とし、「文書なかに被害者を特定することができる部分があり、ソウル地方警察庁に該当文書を流布した者に対して積極的に捜査し、処罰してくれと告訴した状態」と明らかにした。
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