グーグル(Google LLC)が韓国放送通信委員会に“白旗”を上げた。
韓国放送通信委員会は6月25日、グーグルから電気通信事業法違反に従った是正措置の履行計画を受け取ったと明らかにした。
これにより韓国の利用者は、グーグルが運営しているYouTubeのプレミアムサービスを中途解約する場合、月額料金を日割りで計算して返還してもらえるようになった。
韓国放送通信委員会は去る1月22日、YouTubeプレミアム利用者の正当な中途解約権を制限する行為、付加税賦課、請約撤回可能期間などの重要事項を告知しなかった行為を電気通信事業法で定められた禁止行為と判断し、グーグルに 8億6700万ウォン(約8670万円)の課徴金納付、是正措置の公表、業務処理手順の改善を命令した。
それに対してグーグル側が改善策を韓国放送通信委員会に提出したわけだ。
グーグルが提出した履行計画によると、月額であるYouTubeプレミアムの利用者が解約を申し込むと、即時に解約され、残りの期間に比例して料金を返金することになる。またYouTubeプレミアムの登録画面とアカウント確認画面などに、付加価値税が別途かかるという事実を明確に告知する。
それだけでなく、サービス加入画面に無料体験の終了日(決済開始日)を明確に告知する予定で、サービス加入画面に無料体験終了後、有料決済が行われた時点からサービス未使用の理由で請約撤回が不可能であることを明確に説明することになる。グーグルはこれらの履行計画に基づいて、8月25日までに関連業務の処理手順を改善する予定だ。
韓国放送通信委員会は、グーグルが是正命令に従ってYouTubeプレミアムの利用期間に比例して料金を算定するシステムを適用するのは、同サービスが提供されている約30カ国中、韓国が初であることを強調した。
韓国放送通信委員会の関係者は、「今回のグーグルの改善によってグローバル動画コンテンツ提供事業者にも韓国内事業者と同様に、利用者保護のための国内法の趣旨と原則を適用できたという点で意味が大きい」とし、「また購読型サービスも提供サービスの種類に応じて、利用者の中途解約権を確保しなければならないという点を確認した」と説明した。
移行計画の提出に先立ってグーグルは、4月9日に課徴金を納付し、電気通信事業法違反を理由に是正命令を受けた事実があるという内容を日刊紙の紙面広告(6月19日)とYouTubeウェブページとアプリ画面(6月22日~25日)を通じて公開し、放送通信委員会の公表命令を履行した。
韓国放送通信委員会は今後、グーグルが提出した是正措置計画の履行状況を綿密に点検する方針だ。
韓国放送通信委員会ハン・サンヒョク委員長は、「グローバルコンテンツ提供事業者にサービス安定化の義務を課し、利用者保護のために国内代理人を導入するように定めた電気通信事業法の改正趣旨などを考えると、今後もグローバル事業者に禁止行為があった場合、国内の事業者と差別なく厳正に対処し、利用者の権益を保護していく」と述べた。
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