韓国で3年連続、大学生が就職したい公企業1位に選ばれた仁川国際空港公社が保安検査員などの非正規労働者1902人を正規雇用することを決定し、就活生からは「正社員の席を奪う行為」との指摘が出ている。
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それに対して韓国大統領府は「働いていた方が突然、職を失う状況も公平ではない」と立場を伝えた。
韓国大統領府ファン・ドクスン雇用首席は6月25日、tbsラジオ『キム・オジュンのニュース工場』に出演し、「非正規雇用の保安検査要員の仕事を正規雇用に転換するということ。現在、公社への就職を準備する方の雇用とは関連がない」と話した。
続いて「彼ら(保安検査要員など)を正規雇用で採用するのであれば、新規で採用すべきとの意見もあるが、働いていた方が突然、職を失う状況も公平ではない側面がある」と付け加えた。
正規雇用への転換対象となっている非正規労働者からも脱落者が出てくる可能性があるというのが、ファン主席の説明だ。彼は「5月12日以前に入った方たちは人間性検査や適格検査などを経て正規雇用に転換するが、それ以降に入ってきた方たちは転換される仕事であることをわかっていたため、筆記試験などの公開採用の手続きを経る」と伝えた。
仁川国際空港公社と非正規職労組が2017年12月に正規雇用への転換計画に合意したにもかかわらず、今になってその合意が履行されることについては、「非正規労働者の請負契約がすべて終了した時点で、一括的に転換する必要があったからだ」と語った。
ファン雇用主席は一部で提起されている採用の公平性問題と関連し、「国民の生命・安全にかかわる仕事は安定しなければならないというのが基本的な方向であった」とし、「採用過程の公平性とは、また違う側面から労働市場の公正性を志向する過程だった」と強調した。
また「(今回の問題が)青年たちの就活の難しさと関連した政府の課題を多く問いかけているが、(公正性と関連して提起されている問題は)事実ではない」と付け加えた。
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