韓国では現在、国が販売するマスク(公的マスク)を購入可能な曜日を生年で指定する「マスク5部制」が行われているが、来る6月から廃止される。
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今後は平日、週末を問わず、希望する曜日にマスクを購入することができるようになる。本格的に登校授業を開始する18歳以下の学生は、6月から1週間に1人5枚のマスクを購入することができる。
今後は平日、週末を問わず、希望する曜日にマスクを購入することができるようになる。本格的に登校授業を開始する18歳以下の学生は、6月から1週間に1人5枚のマスクを購入することができる。
韓国の食品医薬品安全処は、上記の公的マスク制度改善措置を5月29日に発表した。
先立って新型コロナウイルスが感染拡大しながらマスクの需要が急増すると、韓国政府は今年2月から緊急需給調整措置を発動し、「マスク5部制」を導入するなどしながら需給の管理を行ってきた。
ただ最近はマスクの供給が安定し、生産量もますます増加している。一日の平均生産量が1466万枚に達しており、300万枚ほどの生産量だった昨年12月と比較すると、5倍近く増加した。
4月からは公的マスクの購入者も減少傾向を見せ、購買量も毎週4000万枚ほどを維持している。
政府は公的マスクがスムーズに供給されていると見て、6月1日から生年にかかわらず、直接または代理を通じてマスクを購入することができるよう「マスク5部制」を廃止することにした。
ただ個人による大量購入を防ぐために、マスクを購入する際に身分証明書を提示する手順はそのまま残す。
韓国政府は、登校授業を開始した学生がマスク不足とならないように、学生のための購入数量も増やした。18歳以下(2002年以降の出生者)の小・中・高等学校の学生、幼稚園児などは、今まで1週間に3枚ずつ公的マスクを購入することができたが、6月からは5枚まで購入可能だ。
食品医薬品安全処は「登校授業に合わせて、学生が安心して授業を受けられるようにしたもの」と説明した。
ただ19歳以上の成人は従来通り、1週間に購入できるのは3枚までだ。
また政府は、夏季が近づくにつれて需要が増加する「手術用マスク」の生産量を現在の2倍以上に増やし、輸入も支援する方針を掲げた。各メーカーの公的義務供給割合も80%から60%に調整する。
同時に、飛沫を遮断して夏場でも楽に使用できる「飛沫遮断用マスク」を新たに製作し、許可と生産過程を積極的に支援する計画だ。飛沫遮断用マスクは、手術用マスクと似ているが、一般人を対象にしている点が特徴といえる。
食品医薬品安全処イ・ウィギョン処長は、同日の会見で「(飛沫の)遮断能力は保健用よりは少し落ちるが、呼吸が容易で着用も簡単なタイプのマスク。手術用マスクと同等、またはそれ以上の性能を有するはず」と説明した。
イ処長は「手術用マスクは普通、四角い形だが、飛沫遮断用マスクは一般人を対象にするので、四角形、楕円形など多様な形になりうる」とし、「液体抵抗性という飛沫遮断性能を持てるかどうかが性能判断の重要な基準」と付け加えた。
政府は、マスクの生産・供給システムが安定的に運営されている状況を反映して、マスク製造業者が政府に義務的に供給しなければならない割合を、6月1日から生産量の80%から60%に下げる。
民間で流通されている物量もマスク生産量の20%から40%に増やし、保健用マスクに限っては生産量の10%以内で限定的に輸出できるようにするなど、“K防疫”の拡散でも先頭に立つ予定だ。
食品医薬品安全処は、「新型コロナの長期化に備えて6月から9月末までに、マスク約1億枚を確保する計画」とし、「今後マスクが緊急的に必要な状況が再び到来したら、備蓄を活用して迅速に供給する予定だ」と説明した。
なお食品医薬品安全処は同日、公的マスク884万2000枚を供給した。生年の末尾が「5」と「0」の人は、全国の薬局や郵便局などで1人当たり3枚、マスクを購入することができる。
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