韓国を震撼させている“n番の部屋”事件で、最も悪質とされる“博士の部屋”の運営スタッフを務め、“太平洋遠征隊”という別のチャットルームを作って運営していた16歳の被疑者を警察が2月に拘束し、検察に引き渡していたことがわかった。
ソウル地方警察庁サイバー安全課は3月26日、「“太平洋遠征隊”を運営し、わいせつ映像を流布したニックネーム“太平洋”のA氏(16)を児童・青少年の性保護に関する法律違反などの容疑で2月に逮捕し、送致した」と明らかにした。
現在、韓国で大問題となっている“n番の部屋”事件とは、女性を脅して撮影したわいせつ映像や画像を数十万人がSNSで共有していた事件のこと。組織的なデジタル性犯罪で、20万人以上の有料会員がいたという。被害女性は未成年者を含む70人以上に上る。
その主犯で、“博士の部屋”というチャットルームを運営していたチョ・ジュビン(24)は、アルバイトなどと称して女性を募集し、応募時点で個人情報や顔が映ったわいせつな画像を受け取り、それを口実に脅し、さらに過激な動画を撮影させたとされる。
チョ・ジュビンはすでに逮捕され、3月25日に検察に送致された。
今回、警察が明かした“太平洋”と名乗る16歳の被疑者は、もともと“博士の部屋”の有料会員だったが、その後に運営スタッフとして活動した。また2019年10月から今年2月までは最小8000人、最大2万人が加入していた“太平洋遠征”という名のチャットルームを運営していたことがわかった。
警察側は今後、“太平洋”と同じニックネームを使用する者が、わいせつ映像を流布した可能性があると見て、発見次第、捜査を進める予定だ。
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