今シーズンのKリーグ「ヤングプレーヤー賞」候補に挙げられている選手は、ソン・ミンギュ(21・浦項スティーラーズ)、オム・ウォンサン(21・光州FC)、そしてウォン・ドゥジェ(23・蔚山現代)の3人だ。
【注目】Kリーグ「ヤングプレーヤー賞」、“23歳”も受賞できる理由
満23歳以下、Kリーグ3年目以下の選手が対象となるヤングプレーヤー賞は、文字通りそのシーズンにおける最高の有望株が受賞する。過去には現在のA代表の主軸であるイ・ジェソン、キム・ミンジェなどが受賞した。
今シーズンは上記の3選手が激しいタイトル争いを繰り広げている。
どうしてもタイトル争いではストライカーが有利だ。
ソン・ミンギュはここまで9ゴール5アシストで、攻撃ポイント(個人のゴールとアシストの合計数を示す)の面でわかりやすくリードしている。オム・ウォンサンも7ゴール2アシストと負けていない。
両選手はそれぞれ所属チームで代えの利かないキープレーヤーとして、ほとんどの試合でスタメン出場を果たしている。
ソン・ミンギュは「もともと個人よりもチームが上手く機能することを考えて試合に臨んでいた。今はタイトルが手に届くチャンスなので、受賞できるよう頑張りたい。アタッカーとしても数字にこだわっていきたい」とし、ヤングプレーヤー賞への執念を見せた。
対するオム・ウォンサンは「私欲に走らず、1試合1試合に最善を尽くし、チームの勝利に貢献するだけ」と話した。
ソン・ミンギュはプロ3年目なので、今年がラストチャンス。対するオム・ウォンサンはまだ2年目なので、翌年にもチャンスがある。ラストチャンスにかけるソン・ミンギュの思いは強い。
守備的MFというポジションの特性上、ウォン・ドゥジェは前述の2人ほど攻撃ポイントを重ねることはない。その代わり、リーグ優勝による評価がプラスされるかもしれない。ウォン・ドゥジェは、「私欲はない。チームとしてただ優勝を目指すだけ」と個人賞よりも優勝への意欲を表した。
同じストライカーだが、ソン・ミンギュとオム・ウォンサンのプレースタイルは異なる。
ソン・ミンギュは自らを「フィジカルを生かした突破力が持ち味」と評した。サイド、センターからのドリブルで相手DF陣を混乱に陥れる能力は、すでにKリーグでもトップクラスだと自信に満ち溢れている。
オム・ウォンサンはスピードで勝負するタイプだ。過去に直線的すぎるという評価を受けたが、最大の武器である爆発的なスピードに加え、しなやかさと決定力を兼ね備えた選手へと進化した。オム・ウォンサンは「監督の細やかな指導に加え、チームメイトたちの助けによりここまで成長することができた。スピード面ではアドバンテージがあると思う」とアピールした。
FWの2人と比べ、ウォン・ドゥジェはぱっと見、地味かもしれない。しかしピッチ中央で試合をコントロールするチームへの貢献度という点では引けを取らない。ウォン・ドゥジェは「与えられたポジションで黙々と自分の役割を果たすことが自分の特徴だ」と話した。
10月9日と12日に開催される、韓国A代表対U-23韓国代表のスペシャルマッチで、ソン・ミンギュとオム・ウォンサンはU-23韓国代表に招集されることが決まった。同じFWのポジションを争う良きライバルとしてキム・ハクボム監督の下、鎬を削ることとなるだろう。
2人は最近、SNSを介して親交を深めているという若者らしい一面を見せた。オム・ウォンサンは「最近はソン・ミンギュ選手にインスタグラムのダイレクトメッセージで“応援している”とエールを送った。優秀な選手なので、とても活躍するだろう」と期待を寄せた。
ウォン・ドゥジェは、パウロ・ベント監督の招集を受け、A代表に合流する。ソン・ミンギュ、オム・ウォンサンとは敵として相まみえることとなる。
ウォン・ドゥジェは「多くの方々から応援してもらっているが、実際に招集が決まり、とてもドキドキしている。今回の招集がゴールではなく、新たな成長の機会としたい」と語った。
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